クラシック・ニュース ロゴ
[クラシック・ニュース 2005/02/20-2005/02/26]

2005年2月25日(金)
大阪シンフォニカー交響楽団若手の正指揮者:寺岡清高に期待をかけて!

寺岡清高/写真
仲道郁代/写真
Photo: M.Yabuta
 元気印・大阪シンフォニカー交響楽団は、今年も若手の正指揮者:寺岡清高に大きな期待をよせて東京公演にのぞむ。彼は2000年ミトロプーロス国際指揮者コンクールで優勝した俊英で、昨年から大阪シンフォニカー交響楽団の正指揮者のポジションについた。「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」への参加は今回で5回目、大阪シン フォニカー交響楽団の東京公演としては9回目になる。

「インタビュー@クラシック」で大阪シンフォニカー交響楽団正指揮者:寺岡清高が 語る。
http://www.music.co.jp/classicnews/interview/

 ピアノ独奏の仲道郁代がベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を演奏するのも興味深い。仲道郁代は彩の国さいたま芸術劇場で作曲家:諸井誠とともに、ベートーヴェンの ピアノソナタ全曲を分析しながら、その魅力を演奏を通じて聴衆とともに分かちあうなど、大 きな成果をあげている。あわせてCDでもベートーヴェンのソナタ全曲にとり組んで、3月8日には5枚目の CDをリリースするなどの活躍ぶりがある。

大阪シンフォニカー交響楽団
http://www.sym.jp/
仲道郁代
http://www.ikuyo-nakamichi.com/
彩の国さいたま芸術劇場
http://www.saf.or.jp/



◆【大阪シンフォニカー交響楽団】第9回東京公演  
2005年3月4日(金)午後7時開演 すみだトリフォニーホール
指揮:寺岡清高(大阪シンフォニカー交響楽団正指揮者)
ピアノ:仲道郁代
ベートーヴェン:序曲「献堂式」op.124
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58 
シューベルト:交響曲第9(8)番ハ長調 D.944「ザ・グレイト」

チラシ表(PDF/684KB)
チラシ裏(PDF/812KB)
※このPDFのファイルからプリントして下さい。チラシとして活用できます。

地方都市オーケストラ・フェスティバル2005
問:03-5608-1212
すみだトリフォニーホール
http://www.triphony.com/


 ◆仲道郁代に関する情報
1、新譜情報 2005年3月9日発売

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 VOL.5
【ピアノ・ソナタ第12番「葬送」・第13番・第14番「月光」】

第12番変イ長調Op.26「葬送」
第13番変ホ長調Op.27-1
第14番嬰ハ短調Op.27-2「月光」
創作主題(トルコ行進曲)の主題による変奏曲 ニ長Op.76
BVCC-34103  価格:¥2,520(税込)
仲道郁代のベートーヴェンのピアノソナタ全曲に関するディスコグラフィー
http://www.bmgjapan.com/_artist/disco.php?id=141

2、新譜情報 2005年4月20日 発売
『仲道郁代/光のこどもたち〜田中カレン:こどものためのピアノ小品集』
この作品は、すべてのこどもたちにきいてほしいーー
仲道郁代と田中カレンが地球上のかけがえのない美しい自然と野性動物たちへささげるオマージュ。こどものためのピアノ作品集・第2弾
BMGファンハウス BVCC-37200 価格:\2,100

3、彩の国ベートーヴェン・シリーズ 
諸井誠&仲道郁代レクチャー・コンサート 第9回 
ベートーヴェンの全32曲のピアノ・ソナタを語り、聴く会《全12回》
2005年3月12日(土) 15時  彩の国さいたま芸術劇場
問:048-858-5511




2005年2月23日(水)
痛恨! マルチェッロ・ヴィオッティ急死

マルチェッロ・ヴィオッティ/写真
 スイス生まれのイタリア人ヴィオッティが2月16日ミュンヘンで脳の発作を起こし手術の甲斐もなく急死した。わずか50歳。1982年ジーノ・マルティヌッツィ・コンクールに優勝、近年ウィーン国立歌劇場、ハンブルク歌劇場、チューリヒ歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、ミラノ・スカラ座など世界の主要歌劇場で活躍し、イタリア・オペラの指揮者として最も将来を期待されていた存在だけにあまりに惜しまれる急死である。トリノ・レージョ劇場指揮者、ルツェルン歌劇場芸術監督、ミュンヘン放送響常任指揮者などを歴任、昨年再建されたヴェネツィア・フェニーチェ歌劇場音楽監督に就任、今年5月の来日公演でも「椿姫」「アッティラ」「真珠採り」を指揮する予定のほか、ザルツブルク音楽祭でも「椿姫」の公演が決まっていた。

 ポンキエル「ジョコンダ」をドミンゴ、ウルマナと録音したEMI盤で彼の並々ならぬ実力を知ることが出来る。

岩崎和夫(音楽ライター)



2005年2月23日(水)
【CD紹介】モーツァルト:ホルン協奏曲全集/シヴィル

 ◆ モーツァルト:ホルン協奏曲全集/シヴィル

曲目:
1.ホルン協奏曲第1番ニ長調K.412・K.514
2.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K.417
3.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K.447
4.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K.495
5.ホルンと管弦楽のためのロンド変ホ長調K.371
演奏者:アラン・シヴィル(Hr)
指揮者:ルドルフ・ケンペ
楽団:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1965年11月
会社:EMI/Apocrypha CAPO2015 1300円



 これは大手レコード店の新星堂、山野楽器、タワーレコードの三社が共同で、EMIレーベルの過去の名盤のCD復刻を試みているアポクリファ・シリーズの中の1点である。

 デニス・ブレインの亡き後、その後継者としてイギリスのホルン界を代表したシヴィルであるが、感受性豊かな彼の演奏には決して名技主義に走ることはない節度があり、柔らかな響きによってニュアンス豊かな音楽を作り出している。音色は多少暗めであり、必ずしも華麗な輝かしさを持ち合わせているわけではないので、地味な存在にとどまっているとはいえ、紛れもなく第一級の実力の持主である。

 このモーツァルトは名匠ケンペの指揮によっていくぶん重心の低いドイツ風の表現になっているが、それだけに心に染みる美しさを持つ名演である。

野崎正俊(音楽評論家)



2005年2月23日(水)
【CD紹介】ベートーヴェン《皇帝》他/グルダ=セル(CD&DVD)

 ◆ ベートーヴェン《皇帝》他/グルダ=セル(CD&DVD)

曲目:
1.ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
2.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV.903
演奏者:フリードリヒ・グルダ(P)
指揮者:ジョージ・セル
楽団:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:
1966年6月5日(1) (ライヴ)、1964年6月24日(2) (ライヴ)
ウィーン・ムジークフェラインザール(1)
会社:ANDANTE AN2100(輸入盤) オープン価格



 最近CDとDVDとを組み合わせた様々な形の複合製品が多く発売されているが、これは同じ演奏が1枚は映像付のDVDとして、もう1枚は音だけのCDに収録され、2枚組のセットになっている。

 何はともあれ、ここではグルダのピアノが聴きものである。彼にはシュタインの指揮でこの曲をスタジオ録音しているが、ライヴということもあって、そのしなやかで変幻自在な演奏を視覚的に確かめられるのが楽しい。いっけん水と油のように思われるセルとのコンビであるが、グルダの個性的なピアニズムは少しも損なわれていない。セルも大きな表情でもって格調高い音楽を作り上げていて、ウィーンの音楽家たちと見事に同化しているのはさすがである。

 余白に収められたバッハの独奏曲では、もちろんグルダ独自の世界がいっそう鮮明に繰り広げられている。

野崎正俊(音楽評論家)



2005年2月23日(水)
【DVD紹介】グルック:歌劇《オルフェーとユリディス》/ボルトン指揮

 ◆ グルック:歌劇《オルフェーとユリディス》/ボルトン指揮(DVD)

作曲者:グルック〜ベルリオーズ編
曲目:歌劇《オルフェーとユリディス》
演奏者:ヴェッセリーナ・カサロヴァ(オルフェー)、ローズマリー・ジョシュア(ユリディス)、デボラ・ヨーク(アムール)
指揮者:イヴォール・ボルトン
楽団:
バイエルン国立管弦楽団、バイエルン国立歌劇場合唱団
録音:2003年10月20日(ライヴ)  バイエルン国立歌劇場
会社:FARAO D108045(輸入盤) オープン価格


 この曲は近年オリジナル楽器のスタイルによる演奏が多くなっているが、これはそのような方向に逆行するかのようにベルリオーズ編曲の大オーケストラによるスケールの大きな上演であるのが珍しい。もっとも古楽に通じるボルトンであるから、いたずらにロマンティックな解釈に走っているようなことはないが、やはりその豊麗で声量豊かな響きは聴きものである。そして最後はユニークな長いバレエのシーンが花を添えている。

 歌ではユリディス役とアムール役に古楽系の歌手が起用されているが、断然頭抜けた存在を示しているのがカサロヴァである。とりわけ力強い低音部の威力は十分で、渾身の演技もあって圧倒的な迫力でもって迫って来る。

 演出家としてローリーとホセインプールの二人の名前がクレジットされているが、第2幕では舞台をオーケストラ席に見立てたり、冥界を極楽浄土と思えるほどのどかで平和な世界として描き出しているのが面白く、最後はハッピーエンドに終る。日本語字幕付。

野崎正俊(音楽評論家)



2005年2月22日(火)
指揮者:飯森範親、そのエネルギーを山形交響楽団に傾けて!

飯森範親/写真
Photo: M.Yabuta
 山形交響楽団の常任指揮者の飯森範親はエネルギーを大いに燃やし、市民とともに歩くオーケストラつくりのために打ち込んでいる。2月25日の「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」の開幕で山形交響楽団を指揮する。「インタビュー@クラシック」で彼はその意気込みを語る。

「インタビュー@クラシック」
http://www.music.co.jp/classicnews/interview/

 ヴュルテンベルク・フィルの芸術総監督兼首席指揮者としても活躍している。2006年2月に同オケの訪日の話題もある。それらの話を聞くことができる。

 また最近二期会のオペレッタ「メリー・ウィドー」で指揮して大好評を得た。「メリー・ウィドー」に関しても「インタビュー@クラシック」に登場している。

関連情報:2月3日付け記事
「二期会の「メリー・ウィドー」若手もベテランも乗りに乗った動きの舞台を!」
http://www.music.co.jp/classicnews/c-news/2005/0130-0205.html#4

山形交響楽団
http://www.dewa.or.jp/~yamakyo/
飯森範親
http://www3.to/norichika-web/
ヴュルテンベルク・フィル
http://www.wuerttembergische-philharmonie.de/



◆《山形交響楽団》「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」
2005年2月25日(金)19時  すみだトリフォニーホール
指揮:飯森範親
サクソフォン:須川展也
ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
西村朗:サクソフォン協奏曲<魂の内なる存在>(1999)
チャイコフスキー:交響曲 第5番ホ短調 op.64
(※)18:30よりプレ・コンサート・トーク

チラシ表(PDF/628KB)
※このPDFのファイルからプリントして下さい。チラシとして活用できます。

地方都市オーケストラ・フェスティバル2005
問:03-5608-1212
すみだトリフォニーホール
http://www.triphony.com/



2005年2月21日(月)
「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」山形交響楽団からいよいよスタート!

 「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」が2月25日の山形交響楽団からスタートする。
このフェスティバルは1998年すみだトリフォニーホールのオープンにあわせて始まり、今回で8回目を迎える。

 今年は新常任指揮者を迎え進境著しい山形交響楽団、2人の指揮者が共演する関西フィルハーモニー管弦楽団と仙台フィルハーモニー管弦楽団、またフェスティバル初参加となる札幌交響楽団など話題が豊富である。

 第一弾は常任指揮者:飯森範親の指揮する山形交響楽団。昨年の就任以来、地元山形での熱い演奏に聴衆も増え続けているという。今回はサクソフォン:須川展也を迎え、飯森と須川がヨーロッパ各地で演奏し、特に若い世代の聴衆から大喝采を受けたという西村朗:サクソフォン協奏曲<魂の内なる存在>を演奏する。

 続く関西フィルハーモニー管弦楽団は常任指揮者:飯森泰次郎と正指揮者:藤岡幸夫の2人の指揮者がスラブ系名曲を振り分ける。1つのオーケストラで2人の指揮者により3つの作品(ムソルグスキー、ショスタコーヴィチ、ドヴォルザーク)を取り上げる盛りだくさんな内容である。

 さらに仙台フィルハーモニー管弦楽団は、日本で最も若い世代の作曲家(1981年生まれ)北方寛丈と菅原拓馬の《コラーゲンU》で、音楽監督:外山雄三、常任指揮者:梅田俊明の2人が指揮台で共演する。

 フェスティバル初参加となる札幌交響楽団は音楽監督:尾高忠明によりオール・シベリウス・プログラムになった。ヴァイオリン協奏曲ではチェコを代表する女流ソリスト:ガブリエラ・デメテロヴァー出演する。


◆コンサート情報:地方都市オーケストラ:東京公演スケジュール
1、《山形交響楽団》「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」

2005年2月25日(金)19時  すみだトリフォニーホール
指揮:飯森範親
サクソフォン:須川展也
ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
西村朗:サクソフォン協奏曲<魂の内なる存在>(1999)
チャイコフスキー:交響曲 第5番ホ短調 op.64
(※)18:30より、プレ・コンサート・トーク:
山形交響楽団
http://www.dewa.or.jp/~yamakyo/

2、《関西フィルハーモニー管弦楽団》「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」
2005年2月27日(日)15時 すみだトリフォニーホール
ムソルグスキー:歌劇「ホヴァンシチアナ」より前奏曲「モスクワ河の夜明け」※※
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番変ホ長調 作品70※※
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調(ノヴァーク版)※
指揮:飯守泰次郎※、藤岡幸夫※※
(※)14:30より、プレ・コンサート・トーク:飯守泰次郎・藤岡幸夫〔指揮者〕「二人の指揮者が語るスラブ音楽の光と翳」について
関西フィルハーモニー管弦楽団
http://www4.ocn.ne.jp/~kpo/

3、《大阪シンフォニカー交響楽団》「地方都市オーケストラ・フェスティバル2004」
2005年3月4日(金)19時 すみだトリフォニーホール
ベートーヴェン:序曲《献堂式》 作品124
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58
シューベルト:交響曲第8(9)番ハ長調 D.944「ザ・グレート」
(※)18:30より、プレ・コンサート・トーク:寺岡清高(指揮者)、仲道郁代(ピアノ)「仲道さんに聞く」
指揮:寺岡清高
ピアノ:仲道郁代
大阪シンフォニカー交響楽団
http://www.sym.jp/

4、《札幌交響楽団》「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」
2005年3月6日(日)15時  すみだトリフォニーホール
シベリウス:交響詩《大洋の女神》 作品73
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47
シベリウス:交響曲第1番ホ短調 作品39
指揮:尾高忠明(札響常任指揮者)
ヴァイオリン:ガブリエラ・デメテローヴァー
(※)14:15より、オルガン・プレ・コンサート:マテュー・マニュゼスキ(札幌コンサートホール第7代専属オルガニスト)
札幌交響楽団
http://www.sso.or.jp/

5、《仙台フィルハーモニー管弦楽団》「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」
2005年3月8日(火)19時 すみだトリフォニーホール
北方寛丈・菅原拓馬:コラーゲンII(仙台フィル新作委嘱)※、※※
R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはこう語った》 作品30※※
R.シュトラウス:アルプス交響曲 作品64※
(※)18:30より、プレ・コンサート・トーク:外山雄三、梅田俊明(指揮者)、奥田佳道(音楽評論家)「祝定演200回さらなる飛躍を求めて」
仙台フィルハーモニー管弦楽団
http://www.sendaiphil.jp/

6、《群馬交響楽団》「地方都市オーケストラ・フェスティバル2005」
2005年3月20日(日)15時  すみだトリフォニーホール
ハイドン:交響曲第94番ト長調 Hob.I-94「驚愕」
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番
オネゲル:交響曲第3番「典礼風」
指揮:高関健
ヴァイオリン:竹澤恭子
(※)14:30より、プレ・コンサート・トーク:高関健(指揮者)「バルトーク後期の作品について」
群馬交響楽団
http://www1.ocn.ne.jp/~gunkyo/

チラシ表(PDF/528KB) チラシ裏(PDF/496KB)
チラシ中左(PDF/480KB) チラシ中右(PDF/468KB)
※このPDFのファイルからプリントして下さい。チラシとして活用できます。

地方都市オーケストラ・フェスティバル2005
問:03-5608-1212
すみだトリフォニーホール
http://www.triphony.com/



2005年2月21日(月)
【DVD情報】クナッパーツブッシュの新発見映像

◆ クナッパーツブッシュの新発見映像

作品:ジークフリート牧歌
作曲:R・ワーグナー
演奏:ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
収録:1963年5月21日 ウィーン アン・デア・ウィーン劇場
番号:TDBA-0063
定価:¥1995
発売:TDKコア株式会社


 1962,1963年のウィーン芸術週間で行われたクナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィルのコンサートの模様は既に2枚のDVDで発売されている。「ワルキューレ」第1幕、巨匠バックハウスとのベートーヴェンのピアノ協奏 曲第4番など感涙にむせんだファンの方は多いに違いない。しかし、当初 から63年のコンサート前半の「ジークフリート牧歌」がなかった。ところが今回日本側の強い要請でORF(オーストリア放送局)が重い腰をあげてアーカイヴから欠落していた映像を見つけ出し商品化することが出来た(その 辺の事情は解説書に詳しく述べられているので略す)。わずか19分の短い映像だがこれこそ日本の熱心なスタッフ、ファンが世界に先がけこの世に送り出した貴重な遺産以外の何物でもない。クナの愛称でファンの多いクナッパーツブッシュの指揮ぶりがまた見られ る喜び!
時間の短さは問題外。画面にくぎ付けされる得がたいクナの指揮姿。

岩崎和夫(音楽ライター)


2005年2月21日(月)
【冬のヨーロッパ 1 ウィーン】ラトル50歳 ウィーン国立歌劇場がすてきなプレゼント!

 ベルリン・フィルの音楽監督サイモン・ラトルが1月16日に50歳の誕生日を迎えた。

 それを祝ってウィーン国立歌劇場はピットに初めて彼を迎え、「パルシファル」の指 揮を3回委ねた。ウィーン・フィルとは何度も共演し、ベートーヴェンの交響曲全曲録音もしているラトルもオペラ指揮は今回が初めて。1月12、16、21日の3回の公演は新演出ではなく、昨年3月ミーリッツにより新演出され大きな話題となった舞台。

 ラトルはマイアー(クンドリー)、ミリング(グルネマンツ)、クヴァストフ(アンフォルタス)モーザー(パルシファル)、フィンク(ティトレル)、バンクル(クリングゾル)のキャストで上演した。マイアー、ミリングはプレミエと一部異なるラトルの選んだ歌手陣で、想像をはるかに超えた透明感にみちあふれた響きを再現した。これまで幾度となく耳にした1幕2場聖盃の儀式、3幕聖金曜日の音楽が別もののごとき音色でピットから漂い、演出の不満を感じることもなくドラマが進み、リリカルで艶のある音にしばし時の経つのを忘れてしまうほどの充実した公演だった。(グルネマンツのミリングは2回目からヴェテランのサルミネンに代わった)。

 ラトルはコヴェント・ガーデン王立歌劇場で2001年12月に「パルシファル」を既に振っているので今回が初めてではない。しかしワーグナーの全作品で最も長大、難解な 「パルシファル」を隅ずみまで熟知した指揮ぶりには本当に驚いた。周到な準備をし ていることは予想していたが、これほどまで手中に収めていたとは!オペラ指揮者ラ トルの存在、実力をいやがうえにも認めざるを得ない、と実感した。現在ベルリン・フィルのシェフのポストであり、オペラ活動の場は限られているが次にウィーンに登場するのもそれほど先ではなかろう。終演後のブラボーの声、拍手は次回の登場を待つ期待 の大きさを現す以外の何物でもない。

 50歳のバースデー・プレゼントとして最高の物を贈られたラトルはこの時期ウィーン・フィルの定期コンサートに登場、ワーグナー「パルシファル」から{聖金曜日の音楽}、ハイドン/交響曲第86番、マーラー/交響曲第4番を指揮した。NHK・FMで同時中継され た演奏はオペラと同じく超名演で、はてしなく続く拍手は記録的な長さだった。

岩崎和夫(音楽ライター)



2005年2月21日(月)
【CD紹介】『中野振一郎/C.P.E.バッハ作品集』

◆中野振一郎/C.P.E.バッハ作品集

曲目:
1〜3    C.P.E.バッハ:ビュルテンベルク・ソナタ 第3番 ホ短調Wq49-3
4〜6     〃   : ビュルテンベルク・ソナタ 第1番 イ短調Wq49-1
7〜9     〃   :プロイセン・ソナタ 第5番 ハ長調Wq48-5
11〜12   〃   :プロイセン・ソナタ 第4番 ハ短調Wq48-4
13〜14   〃   :《識者と愛好家のためのソナタ集》より ソナタ ヘ長調Wq56-4
   15   〃   :優しい恋わずらい Wq117-30
録音:2004年6月23〜25日 牧丘町民文化ホール(山梨県)
若林工房 WAKA-4106 (fax.0765-22-8666)  定価2300円
http://www.nice-tv.jp/~waka-kb/


 演奏者の中野振一郎は、昨年度の文化庁による芸術祭賞・音楽部門で、C.P.E.バッハ作品リサイタルの優れた演奏により芸術祭大賞を受賞しているが、このアルバムはそのリサイタルとほぼ同じ内容を収めたものである。

 C.P.E.バッハは大バッハの第2子で《ベルリンのバッハ》とも呼ばれ、当時は父J.S.バッハ以上に高い評価を与えられていた。バロックとクラシックの橋渡し的存在で、数多くの作品を遺しているが、なかでも器楽曲が歴史的に重要で、プロイセン・ソナタ集はじめ、ここに収められた曲は、いずれもはずす事の出来ない作品といえる。

 中野の演奏は、アグレッシヴで才気煥発、聴き手を強く引き込むもので飽きることを知らない。

 ともすれば単調なものになりがちなバロック作品だが、中野はここでC.P.E.バッハが活躍した18世紀ドイツの感情過多様式と呼ばれる作品の持つ魅力を存分にひきだし、スケールの大きな演奏を披露している。

 CDデヴューを飾ったラグ・タイム集も、自在で娯楽性と音楽的感興に富んだアプローチが魅力的な一枚だったが、これと対照的なバッハ一族の作品の演奏を見ても、その音楽の幅の広さ、自由でダイナミックな表現力には注目すべきものがある。

 楽器にほど良く近接した生々しい録音が、よりいっそう演奏の凄みを感じさせる。

牟田敬二




image

HOME|クラシック・ニュース|インタビュー@クラシックおすすめ!コンサート情報 | いい音 DE クラシック

わかばマーク全員集合海外ニュースクラシック新譜・新刊ニュースクラシックリンク集mail to us


image

c-newsfooter
クラシックニュース事務局
tel: 03-5486-5103 e-mail: classicnews@music.co.jp
当ホ−ムペ−ジに掲載された記事、写真、イラスト等の無断転載を禁じます。
Copyright (c) classic NEWS All rights reserved
■■ 広告スペースまたはホームページ制作に関するお問い合せはこちらまで ■■
株式会社エム・シー・エス 担当:佐々木
03-5486-5103  E-mail:yori@gardencity.or.jp